知ってそうで知らなかったこと。
茶家におけるお正月の床飾りの一つである炭飾り。
菊炭と呼ばれる、断面が美しい菊花のように製炭された木炭を束ねたお飾り。
菊は飾ると福が来ると言い伝えがあり、
炭は「住み」とかけて永住を祝うことを意味しているそうです。
菊炭は千利休も愛したといわれる『池田炭』(大阪府豊能町産)が有名ですが
『能勢菊炭』(大阪府能勢町田尻地区産)と呼ばれるものも多く広まっているとのこと。
お茶を点てるのに欠かせない湯。
その湯を沸かすのに使われる炭。
その炭には浄化作用もあると言われ
その香りが茶室の清浄を担うと考えられてきました。
そんな茶の湯の炭への感謝を込めて
新年に炭を床の間に飾るようになったと言われているそうです。
侘び寂びの世界観。
普段、なかなか触れることのないところに
改めて知る日本の奥ゆかしさが
まだまだ隠されているようです。
(※写真はGINZA MATSUYAにある“茶の葉”に飾られていたもの)